その他
口腔筋機能療法(MFT)
口腔筋機能療法(MFT)とは
歯が生える位置や歯並びは、口腔周囲の筋肉と舌の位置のバランスによって大きく影響を受けます。
これは「バクシネーターメカニズム」と呼ばれ、頬や唇の筋肉からの力と、内側からの舌の力が均衡することで歯列が安定するという考え方です。
このバランスが崩れると、不正咬合(正常ではないかみ合わせ)を引き起こす原因となります。
口腔筋機能療法(MFT)では、「指しゃぶり」や「舌突出癖(舌を前方に押し出す癖)」といった不正咬合につながる悪習癖を、トレーニングによって正しく学習・改善していきます。
さらに、「噛む(咀嚼)」「飲み込む(嚥下)」「呼吸」「発音」といった日常生活に欠かせない機能を正しく整えることで、歯の健康寿命を延ばすことが期待できます。
あわせて、矯正治療の治療期間の短縮や、治療後の保定効果(後戻り防止)にも良い影響を与える可能性があります。
口腔筋機能療法(MFT)は、早期に取り組むことでより高い効果が期待できます。具体的な治療内容については、ぜひ一度ご相談ください。
治療後の「保定」の必要性について
保定とは
矯正治療が終了した後、そのままにしておくと歯は「後戻り(元の状態に戻ろうとすること)」を引き起こします。
歯を適切な位置へと移動することよりも、移動した後に「維持する事」の方が難しいと言われています。
「保定」の期間、使用時間は?
具体的な「保定期間」はありません。矯正治療終了後から後戻りは始まるため、矯正治療終了後から1年間は「終日使用」となります。
2年目以降は夜間使用へと切り替えますが、保定装置の使用をどのタイミングで終了しても、少しずつ後戻りをすることをご理解ください。
埋伏歯
埋伏歯とは
稀に、本来生えてくるはずの歯が萌出せず、顎の中に埋まったままになることがあります。
原因としては、過去の外傷(歯をぶつけた経験など)や、先天的な要因が考えられます。
このような場合、「開窓・牽引」という方法が有効です。
これは、埋まっている歯の周囲の骨を一部開き、適切な方向へ少しずつ力をかけて、本来生えるべき位置へ導く治療法です。
多くの場合は局所麻酔で処置が可能であり、入院の必要はありません。
ただし、埋伏歯の位置や状態によっては外科的な処置が難しい場合もあり、その際には全身麻酔下での治療や入院が必要となることがあります。
事前に十分な検査・診断を行い、最適な方法をご提案いたしますのでご安心ください。
処置当日は、出血や腫れを防ぐため、湯船への入浴や激しい運動はお控えいただきます。
埋まっていた歯が十分に萌出してきた後は、その歯を正しい位置へ整えるためにマルチブラケット装置による矯正治療を行います。
本来の位置に歯を移動させることで、その歯が持つ噛む・支えるといった本来の役割をしっかりと果たせるようになり、長期的に健康な口腔環境を維持しやすくなります。
抜歯矯正・非抜歯矯正の基準とE-line
E-lineとは
「E-line」とは、矯正治療において抜歯が必要かどうかを検討する際に重要となる、横顔のバランスを評価する基準のひとつです。
鼻先と顎先を結んだ線を「E-line(エステティックライン)」と呼び、この線に対して上下の唇がどの程度前方に位置しているかを確認します。
唇が大きく前に出ている場合、歯を並べるスペースを確保するためだけでなく、口元のバランスを整える目的で抜歯を選択することがあります。
そのため、歯並び自体は比較的整っているように見えても、抜歯矯正をご提案させていただくケースがあります。
また、横顔の評価に加え、側貌のレントゲン写真(セファログラム)を用いて上下顎の前歯の傾きや骨格的な位置関係を分析します。
前歯が唇側へ強く傾斜している場合などは、見た目だけでは判断できない問題が隠れていることもあります。
当院では、実際に目で確認できる歯並びや口元の印象と、レントゲンによる骨格・歯軸の分析結果を総合的に評価し、機能面と審美面の両方を考慮した治療方針をご提案いたします。
